今回は「スタッフDX」について概要と各企業の取り組みをご紹介します。
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小売業界の新たな潮流:4つの重要なDXトレンドのご紹介
小売業界が直面する喫緊の課題を解決し、持続的な競争優位性を確立するための4つの重要なDXトレンドを10月から4か月にわたり連載でご紹介しています。いずれも、貴社の経営層や現場の皆様が日々の業務で実感されている課題に直接応えるものであり、単なる情報提供を超えて、具体的な変革のヒントとなることを目指しています。第2弾は「スタッフDX」です。
スタッフDXとは?

「スタッフDX」とは、店舗スタッフの業務をデジタル化し、彼らがオンライン上でも顧客に価値を提供できるようにする取り組みです。これにより、スタッフはECサイト上でのコーディネート提案や商品レビューの投稿を通じて、オンラインの売上に直接貢献できるようになります。
<画像:https://diamond-rm.net/technology/93593/3/>
EX(従業員体験)がサービスの質を上げる
小売業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性はますます高まっています。しかし、小売の現場である店舗においてDXを定着させるのは簡単ではありません。店舗サービス業のDXの在り方とこれからの店舗の在り方を、店舗運営の業務効率化やのEX(従業員体験価値)向上の観点から考える必要があります。
「従業員体験」とは、所属企業や組織において従業員が得られる体験のことを意味します。従業員体験は英語で「Employee Experience」と表記され、「EX」の略語で示されます。近年の日本では、従来の物質的な欲求を充足させる「モノ売り」に加え、質の高い体験を提供する「コト売り」へのニーズが高まっています。これは就職市場においても同様で、今では若い方を中心に、賃金以外にも「働きやすさ」や「働きがい」などの付加価値を職場に求める傾向が強まっています。
EXは、まさにこうした観点から重要となってくる概念です。従業員のやりがいを喚起する施策や、ワーク・ライフ・バランスを向上させる施策などを通して、その質を高めることが可能になります。とりわけ顧客と直に接する小売業においては、従業員のモチベーションを喚起する優れたEXが、サービスの質に直結するともいわれています。
<出典:https://diamond-rm.net/serial/real-shop-dx-revolution/>
今、スタッフの役割が変わる
「スタッフDX」は、単なる業務効率化にとどまりません。EX(従業員体験)により活性化したスタッフの貢献度をデータとして可視化し、人事評価に反映させる仕組みを構築することで、スタッフのモチベーションとエンゲージメント(貢献意欲)が劇的に向上します。これは、従業員満足度の向上、ひいては顧客満足度の向上に繋がるという「サービスプロフィットチェーン」の好循環を生み出す上で不可欠な要素です。日々の業務負担を軽減し、自身の貢献が正当に評価されることは、スタッフの定着率向上と採用競争力の強化にも大きく寄与します。
小売各企業の取り組み事例をご紹介
株式会社トップス/オンライン業務連絡ツール「tenpoketトーク」を導入

洋菓子販売の「TOPS(トップス)」を中心に全国33店舗を展開している株式会社トップス。以前の本部通達はFAXを使っていたため‟本部の真意”が伝わらず、現場に不満が溜まっていた。そこで、株式会社MS&Consultingのオンライン業務連絡ツール「tenpoketトーク」を導入。店舗スタッフとのコミュニケーション改善に努められました。導入の工夫(スタッフ目線でも共感できる導入目的の伝達、はじめての投稿を促す工夫、「指摘中心」から「承認中心」のコミュニケーション)を経て、現在はトークルームを基本に全店で活用が定着。従業員満足度が8.7ポイント改善。そのため、各店舗に「立ち寄りやすい雰囲気」を実現でき、売上が前年比118%に向上した。
<出典/画像:https://www.msandc.co.jp/info/case/case241>
クロスプラス株式会社/現場スタッフが1人しかいないなか、店舗の付加価値を高めた方法

アパレル企業、クロスプラスは1店舗に1人しかいない販売スタッフと複数店舗を管理するSV(スーパーバイザー)が連携し、これまでの大量生産・大量販売というやり方を脱却し、在庫の適正化を通じたロスの削減と粗利益率の改善が課題と認識していた。そのためにDXによる各店舗における販売の効率アップが必須であると考え、ナレッジ・マーチャントワークス株式会社の店舗マネジメントツール「はたLuck(R)」を導入。SVと販売スタッフの連携強化だけではなく、エリア内の販売スタッフ同士による横の繋がりも生み出され、優良店舗のコーディネートを参考に売場づくりを実施した別の店舗売上もアップ。売場画像だけではなく、お客さまにお買い上げいただいた際のセールストークも共有することで、一人ひとりの接客の幅も拡大。販売スキルを可視化することで、個々人のノウハウをひとつの店舗で埋もれさせることなく会社全体の財産として共有することができるようになった。
<出典/画像:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000037182.html/>
株式会社ピーチ・ジョン/店舗スタッフの「接客」を強化し、ECサイトのCVR(購買転換率)向上

デジタルネイティブ世代である若い女性がメイン顧客層であるピーチ・ジョンでは、メールマガジンなど企業からの公式の発信だけではお客様に情報が届きづらいという課題があった。 そこで今回、株式会社バニッシュ・スタンダードのスタッフDXサービス「STAFF START」導入により、リアリティと信頼感をどちらもあわせ持つ、店舗や本社で働く”スタッフ”から情報発信をすることで、ブランドや商品の理解を促進した。 さらに、顔の見えるスタッフによる、リアル店舗のようにお客様が知りたい情報を補足し、購買意欲を後押しできる「接客」を表現することで、ECサイトのCVR向上を実現。また、今後は投稿スタッフを拡大し、店舗スタッフは勿論、商品を作っているスタッフの情報なども発信予定。
<出典/画像:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000187.000010183.html>
まとめ
今回は、小売業界が持続的な競争優位性を確立するために重要な「スタッフDX」をご紹介しました。ECビジネスが拡大する中、EX(従業員体験)を推進することで、店舗スタッフの満足度向上による定着率向上のみならず、顧客満足度向上により、ECサイトのCVR向上にも、実店舗売上向上にも店舗スタッフが貢献出来そうです。ご興味をお持ちの内容についての詳細は、各サイトをご確認き、小売店の事業価値向上の参考にして頂けますと幸いです。

