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【小売業界で活躍するVR・AR】についてと注目の取り組みを紹介

IT知識

今回は、【小売業界で活躍するVR・AR】についてどのような取り組みがなされているのかをご紹介いたします。

VRのメリットとは?

VRとは「Virtual Reality」の略で、日本語では「仮想現実」という意味です。VRはデジタル技術を応用し、限りなく実体験に近い体験が得られます。VR導入のメリットは、「研修効果の増大」「実物と相違ないリアルな表現が可能」「業務効率の改善」「話題性」などがあげられます。また、VRを導入することで、顧客満足度を向上させることにも繋がります。株式会社スペースリーでは有料での利用事業者に対する意識調査をおこなったところ、全体の94%の事業者が顧客満足度の向上を実感するという高い結果でした。

※引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000031809.html
※出典・画像:https://xr.playknot.co.jp/vr-merit

ARのメリットは?

ARとは「Augmented Reality(アグメンティッド・リアリティ)」の略で、日本語では「拡張現実」という意味です。スマートフォンやタブレット、サングラス型のARグラスを通して見ることで、現実世界にデジタル情報の付加を可能にし、世界を拡張する技術です。

小売業界にAR技術を導入するメリットは以下の3点です。

  • 特別な体験を提供できる
    実際に欲しい商品を自分の使いたい場所に投影することで、使用感などイメージしやすく、目の前にあるような感覚で商品を試すことができます。
  • 商品解説ができる
    一定の品質でシームレスに商品の補足情報を付加でき、利便性が向上します。
  • 情報が拡散されやすい
    消費行動のデータ化が可能になり、同じ商品でもユーザーの特性に合わせたプロモーションが可能となります。

※出典:https://xrcloud.jp/blog/articles/business/4961/

企業にもたらすメリットとは?

VRやARを活用することにより企業へのメリットもあります。VRにおいては研修への活用による社員のスキル向上や教育などが可能です。その他にもVR上での接客を通じてリアル店舗への来客に繋げているケースもあります。

ARにおいては活用することで人材不足への解消に繋がります。ARの活用で教育、作業補助ができるため業務効率化に非常に効果的です。また、外国人労働者が増えているなかで、ARを活用し、翻訳者を通さなくても母国語で指示を出すことが可能となりコミニュケーションの問題も解消されます。

※出典:https://metaversesouken.com/vr/future-3/
※出典:https://xrcloud.jp/blog/articles/business/3047/

各企業の注目の取り組みをご紹介

イオンが、全店舗でVRを従業員教育に導入

InstaVR株式会社はVirtual Reality(バーチャル・リアリティ、仮想現実)の事業活用を推進する日本発のグローバルVRプラットフォーム「InstaVR」を提供しています。

イオンリテールは2022年4月より、「イオン」「イオンスタイル」全店舗約360店舗にて、新人および既存従業員教育に「InstaVR(インスタブイアール)」を導入しました。なお、全店舗にてVRを従業員教育に導入する取り組みは国内小売業で初めてとなります。VRを入社時の導入教育プログラムに組み込むことにより1人でも学習が可能になったとともに、入社日時に関わらず随時、個別に導入学習が可能になりました。その結果、指導者側の業務時間を平均約40時間(1店舗/1カ月あたり)削減することに繋がっています。

※出典・画像:https://retailguide.tokubai.co.jp/tech/15592/

自宅に家具をバーチャルで設置

スウェーデン発祥のホームファニッシングカンパニーイケアの日本法人イケア・ジャパン株式会社が、アップルと共同してARアプリ「IKEA Place」を開発しました。

アプリを起動し、写真を撮るように部屋を映すと、実寸大のイケアの商品がスマホ画面に表示されます。すべての商品を空間に合わせて自動調整(98%の高精度の再現性)し、3Dで表示が可能となります。布地の質感や、家具に落ちる光や影の具合も見ることができ、自宅にいながらご希望に合ったサイズやデザインの商品を選ぶことができます。また、お近くのイケアストアのウェブサイトに直接接続できるので、そのまま商品を購入することもできます。

※出典:https://ar-marketing.jp/ikea-ar-app/
※画像:https://www.ikea.com/au/en/customer-service/mobile-apps/say-hej-to-ikea-place-pub1f8af050

日本国内のEコマースにおいて初の導入

アマゾンは、世界最大のフランスの化粧品会社ロレアルグループ傘下のモディフェイス(ModiFace)の人工知能(AI)技術と拡張現実(AR)を活用して、AmazonのモバイルサイトおよびAmazonショッピングアプリにてバーチャルにメイクアップアイテムを試せる新機能「バーチャルメイク」を導入いたしました。

アマゾンのモバイルサイトまたはショッピングアプリの対象商品ページ上で、スマートフォンに搭載されているカメラを利用した動画や自撮り写真の他、サイトのモデルの写真を用いて様々なメイクアップアイテムをバーチャルに試すことができ、気に入った商品はそのままワンストップで購入することができます。

革新的な技術により、AIを活用することで自動的に製品の色などを瞬時に分析して読み取ることができます。また、AIで得た情報をもとにARによって実際にメイクしたような仕上がりを画面上の顔に投影し、 再現できます。

※出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000962.000004612.html
※画像:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000962.000004612.html

まとめ

VRやARを活用することで新たなビジネスが生まれるだけでなく、顧客満足度を向上させる効果や従業員への教育など多くの場面でメリットを生み出すことがわかりました。今後、市場規模が大きくなることも見込まれており、リアルな世界だけでなく、バーチャルをうまく融合させることにより、小売業界のみならず他の業界含めさらに注目されていくでしょう。

今回ご紹介しました事例以外にも多くの企業でVRやARへの取り組みを実施している企業がありますので、今回のテーマを機に皆様も新たな取り組みの一つとしてご参考にして頂けますと幸いです。

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