高齢者のインターネット利用率増加から考えるサイバーセキュリティ
3G携帯サービスの終了
総務省が公表した令和2年版情報通信白書によると、2019年個人のインターネット利用率は89.8%にのぼり、特に70歳以上の利用率が大きく増加しています。(※グラフ参照) また、大手携帯キャリアから、2026年までに3G携帯サービスの提供を順次終了するとアナウンスされていますが、これに伴い3G携帯サービス(いわゆるガラケー)を利用している割合が比較的高い高齢者層が、新たにスマホを利用し始めることが予想されています。
高齢者のスマホ移行とインターネット利用の増加で何が起こる?
スマホは、ガラケーと比較して多くの便利な機能を有しており、パソコンと同様にホームページを自由に閲覧したり、手軽にアプリをインストールして利用することができる一方、ガラケーにはなかった新たな被害に遭うおそれがあります。高齢者のスマホ利用の拡大により想定される主な被害とその対策は、以下のとおりです。
- 偽銀行詐欺
偽の銀行の入力画面に誘導し、個人情報や口座のお金を盗む
⇒対策:銀行からきたSMSのリンクはクリックしない!必要があれば公式アプリからアクセスを! - 偽宅配詐欺
宅配便の不在通知を装って、偽サイトに誘導して個人情報を盗んだり、ウイルスに感染させる
⇒対策:宅配業者がSMSで不在通知を送ることはない!SMSのリンクはクリックしない! - 偽ショッピングサイト
商品を格安で販売しているように見せかけて、お金や個人情報を盗む
⇒対策:販売サイトへは公式アプリやお気に入りからアクセスを! - 偽警告詐欺
偽の警告画面で脅して、不要なサポート契約を結ばせたりセキュリティソフトを売りつける
⇒対策:警告画面のサポートへは連絡しない!安易にアプリをインストールしない!
社会全体でサイバーセキュリティに対する意識を高めましょう
情報通信技術の発展やコロナ禍の影響により、私たちの生活様式は大きく変化し続けており、それに伴いインターネット利用の機会とサイバーセキュリティの必要性はこれまで以上に増加しています。私たち一人一人がサイバーセキュリティへの意識を高め、誰もが安全・安心にインターネットを利用できる社会を目指していきましょう。
※警視庁のサイバーセキュリティ対策本部様よりご提供いただいた内容を掲載しています。